今の仕事の延長線上で何かいい副業はないかな、と考えている人も多いのではないでしょうか。
私はここ数年、親が入退院をくり返したことをきっかけに親の終活について考えはじめました。 終活の知識も身につけて、さらに副業もできれば一石二鳥。
本記事は終活界隈の職業の方、もしくは終活に興味がある方におすすめの副業を紹介します。
まず終活とホスピタリティ産業の関係について知ることができるでしょう。
また、終活と相性のいい職業を紹介します。終活資格の取得で仕事への相乗効果も見込めるでしょう。
おすすめの終活資格についても紹介しています。 さらに終活資格を活かすために終活副業で求められるスキルについても書いています。
皆さんのスキルアップにつながれば幸いです。ぜひ最後までお読みください。
ここでは、まず終活とは何かをみていきましょう。
次にホスピタリティ産業とは何かを解説いたします。
そして、終活とホスピタリティ産業との親和性について執筆いたします。
終活とは「人生の終わりのための活動」の略称のことをいいます。人生の最期をよりよく迎えるための準備をおこなう活動のことです。
『40代子世代の私が親の終活に共に取り組んだことを紹介!』(関連記事)
まず、「ホスピタリティ」の語源はラテン語のhospitālis(お客様の保護)といわれていますが、一般的には「心からのおもてなし」「深い思いやり」という意味でとらえられています。
ホスピタリティ産業とは、人との触れ合いを中心としたサービスを提供する産業のことです。
もともとはホテルなどの宿泊業、飲食業、観光業、冠婚葬祭業などの接客サービスを提供する業種のことをいっていましたが、近年では、教育、医療、介護などもホスピタリティ産業としての認識が広がっているでしょう。
また、ホスピタリティとサービスの違いは、ホスピタリティが顧客の感情や心理面を理解し、期待以上の感動を与えることであるのに対し、サービスは顧客の要求にこたえることで満足度を高めることです。
ホスピタリティとはお客様の期待をこえて、心のこもった接客をお届けすることです。
つづいて、終活とホスピタリティ産業との親和性についてみていきましょう。
医療や介護、葬祭業の分野はもともと終活の関連分野であり、親和性は高いといえます。
とはいえ、終活とひと言にいっても、その内容はさまざまです。しかしながら、人生のエンディングへの行動であるという点では共通であり、長い人生を歩んできた方に尊敬の念がわきます。
そういう意味でも、心のこもったおもてなしの精神でたずさわりますので、終活もホスピタリティ産業も精神性は同じなのです。
終活とホスピタリティ産業は関連のある分野であり、精神性も類似していることから、親和性は高いのです。
ここでは、終活と相性のいい職業を4つご紹介いたします。
終活と関連づけることで、相乗効果が期待でき、仕事の幅が広がるでしょう。
まず1つ目は介護系の職業です。
介護施設の介護職が終活資格を取得することで、日々の終活に関する相談に乗ることが期待されます。
また、ケアマネジャーや社会福祉士といった資格を有している人が終活アドバイザーを取得すれば、ケアプランの作成や介護内容の決定と一体的に、終活の相談を受けることが可能となります。
2つ目は葬祭業です。
終活と組み合わせることで、葬儀前からお客様と伴走する多角的なサポート業務が可能になります。
葬儀や供養の相談を事前に受けやすくなり、生前の故人から遺されたご家族へ2世代へと渡る関わりとなるでしょう。
3つ目は法律の専門家、士業です。 終活は士業とも相性がいいです。
税のスペシャリスト税理士は相続税などの相談やサポートができますし、行政書士は遺言書の作成や相続の手続きができるでしょう。
また、司法書士は相続登記の書類作成ができます。さらに、弁護士は任意後見契約や死後事務委任契約を締結することができます。
4つ目は、不動産業です。
終活の1つの問題として、自分が亡くなったとき、持ち家をどうするのかという問題があります。
もちろん、不動産屋さんに相談に乗ってもらいますよね。家族の誰にも相続しない場合は、売却や活用などその人に合った方法を提案してもらえます。
不動産業も終活と相性がいいです。
以上、終活と相性のいい職業でしたが、他にも保険業や整理士などとも関連性があり、相性のいい職業です。
ここでは、終活で収入を得られる副業について詳しくみていきましょう。
主に5種類の副業が考えられます。
まず1つ目はセミナー講師です。
セミナー講師になって講演料という収入を得られるでしょう。 終活関連のセミナーは、企業や自治体などでたくさん開催されています。
知識やスキルをつけて、実績を積んでいきましょう。経験を積み、名前が売れてくれば、講演料の報酬もあがっていき、安定した収入が見込めますね。
自治体が主催するセミナーは1時間で20,000円ほどで、それほど高くはありません。
2つ目は記事の執筆や監修などの業務です。
クラウドソーシングによる終活関連記事の作成依頼の案件に応募し、注文を受ける方法があります。
また、企業による終活に関する記事作成において、企業も専門家の監修を必要としています。 自ら監修者として直接営業をかけたり、監修者を集めるサイトに登録したりしておくなど、監修業務を請け負うこともできます。
クラウドソーシングの報酬はそれほど高くなく、企業と直接単価交渉できたほうが、いい収入を得られます。
3つ目は個別相談に乗るという方法です。
お困りごとに対し、親身に寄り添い、的確なアドバイスをすることにより、相談料をいただく形です。
具体的にはエンディングノートを一緒に作成したり、依頼者の医療・介護・葬儀などの意思確認や方向性を明確にしてあげたりできます。
はじめのうちは、信頼や実績がありませんので、無料相談から信頼や実績を積むためのスタートをきることを考えないといけないかもしれません。
1時間あたりの相談料は5,000~10,000円ほどでしょう。
4つ目は専門業者へつなげ、紹介料を得るという方法です。
たとえば、お客さまと葬儀の意向を話し合い、要望にあった葬儀を提案し、葬儀社から紹介料を得ることができるでしょう。
他にも、相続など法律に関わることは弁護士や税理士などの士業とコンサルタント契約を結び、紹介料を得られます。
さらにお客様がお墓を建てる際には、石材屋さんとの業務提携があれば、紹介料を得ることができます。
近年、お墓の形も多様化しており、こだわりのあるお客さまも増えてきていますので、終活関連の知識も幅広く知っていれば、より親身に相談に乗ることができるでしょう。
5つ目はサービスを販売することで収入を得る方法です。
形のない物を販売するという、慣れない方には違和感があるかもしれませんが、ココナラやストアカなど個人のスキルを販売できるプラットフォームがあります。
終活に関する相談やアドバイス、コラム記事やパッケージ販売など、ご自身の提供したいサービスを販売できるでしょう。
店舗で物品を販売するようにお客さまが来ないと売れない、「待ち」の販売になりますが、そのサービスに適したプラットフォームで出品しておくと、終活のニーズのあるお客さまからご購入いただけます。
ここでは、終活副業に有利な終活の資格をご紹介いたします。
特徴や学習期間、受講料などご自分に合った資格をお探しくださいね。
終活ガイド資格は一般社団法人 終活協議会が認定する民間の終活系資格です。
レベルに合わせて、3級、2級、1級の3段階が用意されています。
3級:時代背景から葬儀、保険など終活の全体像を学び、知識を習得できます。
2級:保険、葬儀、お墓など終活全般の知識を習得し、終活のアドバイスができるようになります。
1級:身元保証、相続、遺言など、あらゆる終活に関する相談を解決できるスペシャリストとして活躍できます。
また、セミナー講師として活動できるようになります。
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3級 |
2級 |
1級 |
費用 |
無料 |
5,000円 |
50,000円 |
学習期間 |
約1時間 |
約3時間 |
約1か月 |
受講方法 |
Web動画 |
Web動画 |
通信講座 |
合格正答率 |
60% |
60% |
80% |
終活アドバイザーは終活アドバイザー協会が主催する終活資格です。
終活アドバイザーの資格を取得するにはユーキャンの終活アドバイザー講座を受講し、修了試験に合格することにより取得できます。
終活の基本から年金、介護保険などの公的な保障制度、相続対策まで幅広く知識を身につけられるでしょう。
テキストと並行してエンディングノートの作成をおこないますので、エンディングノートの書き方をアドバイスできるようになります。
費用 |
39,000円 |
学習期間 |
約4か月 |
受講方法 |
通信講座 |
合格正答率 |
60% |
終活ライフケアアドバイザー資格は通信資格のラーキャリが運営する終活資格です。
講座を受講し、試験に合格すれば資格を取得できます。
特徴としては終活の進め方から準備と注意点までを学ぶことができ、資格取得後はアドバイザーとして活躍も可能でしょう。
費用 |
49,500円 |
学習期間 |
最短3週間 |
受講方法 |
通信講座 |
合格正答率 |
70% |
終活ライフケアプランナーは一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)が認定する終活資格です。
通信講座のキャリカレから終活ライフケアプランナー養成講座を受講し、試験に合格すれば資格を取得できます。
特徴としては、終末期ケアと死生観や終活ライフケアプランナーの活動を学習するでしょう。 試験はテキストを見ながら、受験できます。 また、学習中のサポートやアフターフォローも充実しています。
費用 |
53,800円 |
学習期間 |
約3か月 |
受講方法 |
通信講座 |
合格正答率 |
70% |
終活カウンセラーは一般社団法人終活カウンセラー協会によって認定される終活資格です。
段階的に2級と1級、さらには終活カウンセラー協会認定終活講師養成講座があり、リアルまたはオンラインの講習を受講すれば資格を取得できるでしょう。
2級は自分の終活ができる知識レベルに、1級は人の終活をサポートできる知識レベルになれます。
さらに終活講師はセミナーの講演やカウンセラーの育成ができるレベルになれるでしょう。
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2級 |
1級 |
認定終活講師 |
費用 |
16,000円 |
45,000円 |
300,000円 |
学習期間 |
6時間 |
2日間 |
6日間 |
受講方法 |
リアルorオンライン |
リアルorオンライン |
リアルのみ |
合格正答率 |
70% |
情報なし |
情報なし |
終活に関する知識は当然として、終活資格を活かして終活副業で活躍するためには以下のようなスキルが求められます。
- コミュニケーション能力、傾聴力
- コーディネート力、調整力
- 倫理観・守秘義務
- ITスキル
1つずつ詳しくみていきましょう。
1つ目はコミュニケーション力、傾聴力です。
終活資格にはカウンセラーやアドバイザーなどの名称がつけられている通り、お客さまの話を親身になって聞くスタンスが求められます。
最適な助言や提案も重要ですが、そのおおもとは相互のコミュニケーションからうまれてくるものでしょう。 さらにコミュニケーションの中でも、お客さまに十分耳を傾ける「傾聴」が必要です。
2つ目はコーディネート力、調整力です。
終活の守備範囲は広く、士業の独占業務や専門分野では提案・販売をカバーしきれない部分があるでしょう。
そこでさまざまな分野の専門家と業務提携し、お客さまに合ったサービスを提供できる力が必要です。 人と人をつなぐネットワークとスムーズに橋渡しができる調整力がいるのです。
3つ目は倫理観、守秘義務です。
終活業務では個人情報に関することを多く扱います。 たとえば、相続など家族間でしか話せない内容や、病気や延命治療の希望などプライバシーに関わることです。
非常にセンシティブな内容を扱いますので、情報がもれると家族関係の悪化や金銭トラブル、個人の尊厳の損失などの重大な問題へと発展しかねません。
信頼を勝ちとるためにも、高い倫理観と守秘義務を守り抜く、意思の強い人格者でなければなりません。
4つ目はITスキルです。
コロナ禍以降、終活業界も例外なくIT化が進んでいます。
Zoomでの個人相談や参拝の様子をビデオ通話で共有する墓参り代行サービスなど多様化してきています。 また、近年はインターネットバンキングの口座を持っている人が増えてきており、家族に伝えておかなければ、気づかれず放置されることになります。
こういったデジタル遺品が今後どんどん増えていくでしょう。通常の財産管理とは別にデジタルの金融商品の管理するサービスもでてきています。
以上4点が終活副業で求められるスキルです。
まず、終活とホスピタリティ産業についてみてきました。
そして、両者の親和性を書きました。
次に終活と相性のいい職業を4つご紹介しました。
①終活と介護系職業
②終活と葬儀関連の職業
③終活と士業
④終活と不動産業
そして、終活関連のおすすめの副業5つを解説しました。
①セミナー講師
②記事執筆・監修
③個別相談
④専門家へつなげる
⑤サ-ビスを販売する
終活副業をはじめたい人におすすめの資格5選
①終活ガイド資格
②終活アドバイザー
③終活ライフケアアドバイザー資格
④終活ライフケアプランナー
⑤終活カウンセラー
最後に終活資格を活かすために終活副業で求められるスキルを4点書いてきました。
①コミュニケーション力、傾聴力
②コーディネート力、調整力
③倫理観、守秘義務
④ITスキル
以上、終活関連の副業や終活資格などをご紹介してきました。
スキルアップしながら副業収入も得て、自身の成長にもつながる、一石三鳥の内容をお伝えしました。
少しでも皆さんのお役に立っていれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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